日比谷タクミ 令和を生きるサラリーマンの資産形成

日比タクです。アセット分散×配当再投資による王道インカム投資を行っています。会社員として堅実な資産形成を目指される方に向けて投資・資産管理の情報を発信しています。

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夢の配当金リタイア生活を送るには、実際問題としていくら必要なのか?

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こんにちは、日比谷タクミです。

「配当金で生きる」

という言葉がよくネット上を踊っています。

働かなくても生きていけるだけのお金を手に入れて、のんびりと自分の時間を過ごすというのは、日々の仕事で疲れている日本人サラリーマンにとって甘美な響きに映るかも知れません。

夢の配当金リタイア生活には、ご存知の通り実現するにはかなりの金額が必要なのですが、その金額のイメージが具体的についている方も少ないのではないでしょうか。

この記事はこんな方におススメ
・セミリタイヤを目指して資産運用している
・サラリーマンをできるだけ早く辞めたい
・仕事を辞めた後に生活費がどれくらいかかるか知りたい
・配当で暮らすことが現実的なのかを知りたい

 

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生活に必要な資金はいくらか?

独身世帯

現在は晩婚化、非婚化が進んでおり独身者が増えています。

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Source:総務省統計局

この図が示すのは「現在未婚の方は、約4割が将来的にも未婚のままでもおかしくない」ということです。

 

実際問題、独身生活を送るにあたり必要となる金額の目安はどのくらいでしょうか?総務省の家計調査1世帯当たり1か月間の収入と支出の参考に試算してみました。

  1人世帯
(家計調査)
1人世帯
(現実的)
食料 40,026 40,026
住居 22,645 70,000
光熱・水道 11,847 11,847
家具・家事用品 4,692 4,692
被服及び履物 5,312 5,312
保健医療 7,175 7,175
交通・通信 21,537 21,537
教育 0 0
教養娯楽 18,865 18,865
その他 30,734 30,734
消費支出 162,833 210,188

家計調査では住居費が22,645円という低い数字になっていますが、これは持ち家、実家住まい、公営住宅、地方部などで家賃が掛からない方なども含んでいるからだと推測されます。

そのため、東京都で暮らすことを想定した現実的な住居費の試算も付けています。

だいたい1人暮らしの場合、平均的には20万円の生活費はかかる、と想定しておいた方が良いでしょう。

2人世帯

次は2人世帯の場合ですが、食費、水道光熱費、住居費などが上がるため、1人暮らしよりもコストがかかります。

  2人世帯
(家計調査)
2人世帯
(現実)
食料 65,452 65,452
住居 17,893 83,000
光熱・水道 19,607 19,607
家具・家事用品 9,928 9,928
被服及び履物 8,290 8,290
保健医療 13,968 13,968
交通・通信 34,779 34,779
教育 304 304
教養娯楽 24,810 24,810
その他 60,133 60,133
消費支出 255,164 320,271

 

※家賃は現実的にするため、日比谷タクミの家計数字を使っています。

現実的には、仮に家賃を安く抑えても30万円強の生活費はかかると予想しておいた方が良いと思います。

 

配当金で生きていくために必要な運用資産額

上記から、

独身世帯は年間240万円
2人世帯は年間360万円

が生活には最低限必要であろうことが見えてきました。

夢の配当金生活を送るには、最低限の水準としてこの生活費分をカバーするだけの金額の配当金を得る必要があります。

果たしていくらの運用資産が必要なのでしょうか?

 

高配当ETFで試算

高配当株式に分散投資をしたETFであれば1つの目安になるのではないかと思いますので、取り上げてみます。

ティッカー VYM HDV SPYD
分配利回り 3.10% 3.31% 4.29%
経費率 0.06% 0.08% 0.07%
銘柄数 423 77 81
上位セクター 金融不動産18.51%
生活必需品14.51%
ヘルスケア12.88%
エネルギー20.28%
ヘルスケア15.25%
生活必需品15.04%
金融不動産30.9%
生活必需品15.49%
インフラ系12.52%

高配当ETFでいうと、経費はほぼ無視してよいくらい安いレベルですが、配当利回りはそれでも3%台前半~4%代前半です。

もちろん配当利回りが5%や6%を超える個別銘柄に集中投資すれば、もっと少額でも配当金生活は可能です。

しかし、資産額が大きくなればなるほどリスク分散をしておくのが鉄則です。3~4%の税引き後利回りが期待できる現実的なラインでしょう。

税後配当(外国税額は控除で全額戻ってきて、日本の源泉徴収20.315%だけと想定)を考慮すると、うち80%がだいたいの手取り配当金となると想定します。

1人世帯

ティッカー VYM HDV SPYD
税前利回り 3.10% 3.31% 4.29%
税後利回り 2.48% 2.65% 3.43%
必要生活費 240 240 240
運用資産 9,677 9,063 6,993

2人世帯

ティッカー VYM HDV SPYD
税前利回り 3.10% 3.31% 4.29%
税後利回り 2.48% 2.65% 3.43%
必要生活費 360 360 360
運用資産 14,516 13,595 10,490

 

高配当株の分散投資を前提としても、生活費を上回る配当金を得るには、

独身世帯で7,000万円
2人世帯では1億円

の運用資産が必要という結果になりました。

もちろん配当利回りが5%や6%を超える銘柄に集中投資すれば、もっと少額でも配当金生活は可能ですが、資産額が大きくなればなるほどリスク分散をしておくのが鉄則です。3~4%の税引き後利回りが期待できる現実的なラインでしょう。

実際には生活費以外の用意も必要になる

過去にこちらの記事でも触れましたが、配当金生活を送るとなると生活費だけを考慮すればよい訳ではありません。

こちらの記事で書いてあるセミリタイアの条件式

④累積キャッシュフロー>(①累計生活費×想定インフレ率)+②ライフイベント準備費-③見込み年金支給額

ですが、シンプルに「今後投資や仕事で入ってくる収入の累計が、必要資金から見込み年金受給額を引いた額を上回っていること」という意味です。。

 

つまり本来は、

①生活費にインフレ率を考慮しないといけない
②その他のライフイベントに起こる資金も考慮しないといけない
③年金が払われるなら、その分は差っ引いて考えておけばよい

となります。

ただ、③の年金については「将来に支給されることは期待できない」と考えておいても良いと思いますので、最低限、①と②を生活費とは別に考慮しておきましょう。

実際にはご結婚されるとお子さんのこともありますので、上記の2人世帯の例もあくまで最低金額だと理解された方が良いと思います。

まとめ

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整理した通り、生活費のカバー分の7,000万~1億円に加えて、将来のインフレとライフイベント準備費を考慮すると、夢の配当金リタイアを目指すには、最低1億以上は運用資産が必要だということですね。

 

ただ焦ってポートフォリオの利回りを高めようとして無理をすると、

「配当利回りが高いだけの個別株に投資しすぎてしまって、価格下落や減配に巻き込まれる」
「ハイリスク債券などの比率を上げすぎてしまって、暴落時に大きすぎるドローダウンを食らってしまう」

といったリスクを抱えることになります。

 

夢の配当金リタイア生活の実現は長い道のりではありますが、着実に進めていけば決して手の届かない夢ではありません。焦らず、ほどほどに、コツコツと、しっかりと階段を登ることを意識して進めていきたいですね。

 

 

以上、今回も最後までお読み頂きありがとうございましたm(_ _)m 

 

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