日比谷タクミ 令和を生きるサラリーマンの資産形成

日比タクです。アセット分散×配当再投資による王道インカム投資を行っています。会社員として堅実な資産形成を目指される方に向けて投資・資産管理の情報を発信しています。

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なぜ経営視点を磨けば資産運用の能力も磨かれるのか?を5つの視点から解説

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こんにちは、日比谷タクミです。

仕事をしている中で、数年経験して中堅クラス、もしくはさらに経験して管理職クラスになってくると、

「経営視点を持て」

と言われるようになってきます。

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普段現場で働いていると、基本的には自分の目の前の仕事に必死で、事業経営に必要な俯瞰的な視点、構造的な視点、大局的な視点というのはなかなか身に付ける機会がありません。

日比谷タクミの場合は20代半ばからそれを要望される環境でした。

自分なりにもがきながら勉強もしましたが、実際に海外で事業経営の責任を任された時までは、またまだピンと来ていませんでした。

現在は事業のマネジメントを担当していて、個人でも副業で起業にチャレンジしています。

また、個人投資家として資産運用も行っていますので、これまでの経験と所感をもとに経営と資産運用に共通する点や、逆に異なる点などについて書いていきます。

 

経営と資産運用の共通点、共通しない点

①最も重要なタスクは投資の意思決定

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経営には様々な要素が絡みますが、経営者の最も大切な仕事は何かというと、

「意思決定」

です。日比谷タクミの経験上、その中でも最も大切な意思決定は、投資の意思決定です。限られた経営資源をどのマーケットに、いつ、どのくらい投資するかを決めることが経営者の仕事です。

よく勘違いされがちなのですが、

戦略というのは投資戦略を指します。

人、モノ、金という経営資源をどの分野に、いつ、どれだけ投下するのかを決めるのが戦略意思決定の本質です。

そういう意味では、資産運用は事業経営そのものに極めて近いとも言えます。投資ROIとその投資によるリスクについて考え抜くことが仕事である、という点で経営者と投資家の仕事は一緒です。

 

個人投資家として、自分の給与インカム・手持ち資金・投資管理に使える時間・家族状況などを総合的に判断して、

・投資戦略(アセットアロケーション、インデックス、インカムなど)
・ポートフォリオ(アセットクラス、通貨などの分配比率)
・投下資金、現金比率

などの投資方針・戦略をしっかり決めることをオススメします。

 

②選択と集中はして良いのか?

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経営戦略の鉄則として「選択と集中」という言葉があります。これは限られたリソースを最大限活用するために、勝てる領域に絞り込んで経営資源を投下するという観点です。

特に経営リソースが少ない中小企業であれば集中と選択が必要です。

逆にいうと事業の場合は特定の領域に集中して戦略資源を投下しないと、競合がいるマーケットの中で勝てないということです。

特に経営資本の少ない中小企業であれば、集中と選択による差別化が強く求められます。それだけ「事業で成功する」というのは難しいのです。

 

しかし投資の場合は違います。仮に資産のない弱小の個人投資家であっても、選択と集中をしてはいけません。

資産運用は「卵を一つの籠に盛らない」という原則を守るために、分散投資が基本です。まずは投資対象の分散によって守り・ディフェンスを固めるのが鉄則です。

 

分散投資は、主に3つの概念で実行します。

アセットクラスの分散

・先進国株式
・新興国株式
・国内株式
・先進国債券
・新興国債券
・国内債券
・海外REIT
・国内REIT( or 現物不動産)
・商品

地域・通貨の分散

・日本円
・米ドル
・その他の通貨

時間の分散

・ドルコスト平均法による積み立て
・配当再投資

「集中と選択」を資産運用に取り入れた時にリターンの最大化を狙える可能性もありますが、非常に投機的になります。

大きな損失を負って市場から退場となってしまうと復活が難しいので、

市場から退場しないこと

をまずは考えるべきです。

 

③市場と向き合い続ける

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「市場と向き合う」という観点でいうと、経営も資産運用も一緒です。

経営者は商品のエンドユーザーである企業や消費者のニーズと、しっかりと向き合って自社の商品やサービスを開発していく必要があります。マーケットニーズも日々変化していきますので、キャッチアップしていくことも求められますし、事業を継続的に革新していくことも必要です。

資産運用では、景気変動などのマクロトレンドや、日々変動する金融市場と向き合う必要があります。また、投資先がETFや投資信託などの市場を買うものでなく個別株であれば、投資先企業が対峙する市場の動向についても調べていく必要もあります。

しかし、個別企業が向き合う市場動向やその将来に向けたリスクやオポチュニティについて、個人投資家レベルで分析するのはハードルが高いと思います。

自分の勤めている会社の経営陣の考えている戦略ですら自社の社員にはしっかり開示されないのが普通ですので、経営の定性情報は簡単には掴めないと割り切った方が良いですね。

・財務分析が出来ていて、企業の過去の健康状態や経営方針が分かっていること
・世の中や業界のマクロトレンドが掴めていること

の2つが出来ていれば、投資判断に足りえる最低限のスクリーニングは出来ていると言えます。

 

④ミクロな視点、マクロな視点、時間の視点

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長期投資による資産運用は、シンプルに「投資対象となる国や企業を信じれるかどうか」にかかっています。マクロな視点で対局を捉えて国、セクター、企業などの将来の成長性、安定性、継続性を判断して投資を実行する形になります。

 

一方で、経営は数多くの変数の中で動きます。

戦略や財務内容だけでなく、組織、風土、技術、営業、マーケティング、物流など1つのピースが欠けると収益を上げるためのオペレーション全体が瓦解します。

「〇〇企業の〇〇さんが部長から役員に昇進」
「製造ラインで製品あたり5秒のリードタイム改善」

といった内容は、外部から株主となる投資家からしたら非常にミクロな視点に映ります。しかし、1企業からしたら経営の根幹を担う人材の人事であったり、製造・流通コストを左右する非常に大きなことです。

実際には投資家は個別の企業だったり、企業の集合体であるファンドに投資をすることになりますが、この勘所を持っていることで、投資判断も大きく変わります。

虫の目・鷹の目・魚の目というのはビジネスでもよく使われる言葉ですが、

虫の目=ミクロ(俯瞰的な視点)
鷹の目=マクロ(細部をしっかり目る視点)
魚の目=流れ(魚が泳ぐように時間の流れを指す)

資産運用にはミクロ、マクロ、そして時間の流れという3つの観点を持つことが大切です。

 

⑤財務管理が正しい意思決定に導く

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実際に経理や財務などの実務を行ったことが無い方は侮りがちですが、財務管理は非常に重要です。

投資判断をする人が月次P/L, B/S, CFでコスト、キャッシュインアウトの動きをきちんと見ておかないと、致命的な判断ミスを起こすことになります。

安心した意思決定というのも、正しい財務管理があってこそです。

 

個人投資家としての投資管理も、企業の財務管理と同様です。

日比谷タクミもExcelファイルで管理していますが、

・自身のキャッシュイン・アウトフロー
・投資先銘柄、持ち株数、買値、評価額、想定利回り、PERなど財務指標
・アセットバランス、アセットクラス別損益
・配当実績
・週次、月次、年次実績
・今後の投資予定、アセットアロケーションプラン

などはしっかりと管理おいた方が良いです

少額であれば、証券口座内での管理で良いですが、分散投資をしていくと追い付かなくなります。

パワーはかかりますが、自分なりの管理をしっかりとやっておくことをオススメします。

 

まとめ

特に20代においては、仕事を頑張っていくとどうしても高い視点を求められたタイミングで、経営視点という壁にブチ当たります。

ここを自己学習と仕事への取組みのストレッチで乗り越えられると、仕事力の観点からももう一段のレベルにいけます。

今振り返ると、日比谷タクミも20代前半の頃に行っていた投資は、経営視点が不足していました。とにかく「お金を増やしたい」としか考えていなく、投機的な投資になっており、とても冷静かつ合理的な投資判断を出来ていたと思えません。

 

しかし、一通りのビジネス経験をした今は、以前よりもかなり冷静に、かつ俯瞰的に投資についても考えられるようになりました。

そういう意味で、

事業経営をちゃんと勉強すれば、資産運用の能力も磨かれていく

と思います。

投資のことを勉強しようと思うと、株式のファンダメンタルズ・テクニカルといった投資テクニックや指標などの勉強に終始してしまう傾向もあります。

しかし、ちゃんと投資する企業のビジネスそのものを理解するために経営を勉強することも大切ですよ、というのが今回お伝えしたかったことです。

 

以上、今回も最後までお読み頂きありがとうございましたm(_ _)m 

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