資産形成のBlue Print(青写真)を描こう
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こんにちは、日比谷タクミです。
どんな物事にも目的の達成のために、目標が必要と言われます。
目標とする世界観や具体的な数字があるからこそ人間は前に進めます。能動的な達成意欲を持てますし、困難を跳ねのけて前に進むこともできるのです。
資産形成においても、
Blue Print=青写真、将来計画
を持っておくと良いかも知れません。
今回は資産形成の青写真の描き方について、それぞれの投資手法をベースに解説していきます。
Blue Printが描きやすい投資と描きづらい投資
「将来いくらの資産になっているか?」
「将来いくらのキャッシュフローが入ってきているか?」
資産運用をしているとそんなことがずっと気になります。
目の前の手元資金と、銘柄を眺めてお金が出来たら買っていくという投資スタイルもいいですが、本当に資産形成を目指したいのであれば長期のBlue Printを描くことも大切になります。
ちなみにBlue Print(青写真)という表現の意味はこちら
工学史上、機械図面や建築図面の複写(青図、blueprint)に多用されたため、「設計図面」の意味で使用されるようになり、また、これから転じて、将来の計画などを指して「人生の青写真」あるいは「組織改革の青写真」などと言うこともある。
※Wikipediaより
配当再投資の場合
配当を重視する投資手法をベースとして、1つBlue Printのサンプルを作成してみます。
※配当による資産推移の青写真例
N年に1000の運用資産、毎年100を追加投資、税後配当4(表面配当利回り5%)
配当と追加投資の再投資は期末に行う
株価変動はないものとする
この図の場合、N年の資産額が1000だとすると、N+1年には40万円の確定配当が入ることで資産額は1140万円になります。そして翌年には1140万円に対して4.0%の税後配当が入り、45.6万円が入ります。
N+30年まで引っ張ってみたのが、以下の表です。
このように配当再投資を行って年数を引き延ばしていくと、N+30年後には
・資産額8,415万円
・配当金累計 4,852万円 (累計投資額4,000万円)
という結果になります。
ここまでいくと、仮にですが買値よりも株価が10分の1に下がってしまっても、1株配当が下がらなければ長期で報われる見込みになります(そのため、配当再投資の戦略においては、連続増配、累進配当、安定配当実績がある企業を推奨しています)。
もちろん、それでも減配となる可能性もありますが、株価変動リスクに比べると低いと言えます。
日比谷タクミは好んで配当重視、キャッシュフロー重視の投資を行っていますが、まさにそれは、
確定配当見込みから、Blue Printが描きやすいから
という理由になります。
インデックス投資の場合
長期保有でのインデックス投資も、過去のトータルリターンに基づいて将来の資産額の見込みを描くのが比較的容易と言えます。
※S&P500の過去10年チャート
健全な経済成長を続ける米国のような国の株式インデックスに順張りで投資することで、時として暴落を繰り返しながらも資産額は成長していくであろうと考えられます。
インデックス指数のリターンというのは基本的に市場リターンの平均値となります。
米国でいうとS&P500のような指数は過去10年に限らず、過去30年、過去50年で見ても永続的に成長を続けています。
S&P500に採用される主要銘柄も定期的に入れ替えが発生するため、その時その時に米国を代表する銘柄しかインデックスに採用されません。
そのため、業績悪化リスク、倒産リスクなどのような個別株特有のリスクが大きく軽減されています。
そう考えると、
インデックス指数(に連動するETF)に投資するというのは、最も長期リターン獲得の蓋然性の高い投資手法
と考えることもできます。
※インデックス投資による資産推移の青写真例
N年に1000の運用資産、毎年100を追加投資、年平均リターン6.5%
追加投資は年度末に一括で行う
株価変動はないものとする
※注:売却時にキャピタルゲインに対しては課税されます。
期間の取り方にもよりますが、長期でのS&P500の平均リターンは過去6.5~7.0%となっています。この水準は高配当株で分散ポートフォリオを作るだけでは到達しない水準なので、高配当株への投資よりも、期待リターンは高いと言えるかも知れません(今後は、このS&P500のリターンは漸減していくと言われていますが、正直どうなっていくかは誰にも分からないと思います)。
しかし、売却課税は配当同様にありますので、ご注意ください。
前述のとおり、インデックス投資はリターン獲得の蓋然性の高い投資手法ですが、一方で難しさもあります。
それは、
売却しないと利益が確定しないこと
です。
含み益はあくまで含み益なので、将来どこかで利益確定しないといけません。
しかし、いざ運用資金を生活に使おうと思った時に株価が下落していてリターンが下がっていたら・・・?
と考えると、確実性という面では配当には劣るかも知れません。
グロース株、バリュー株の場合
GAFAに代表されるハイテク株、フィンテック市場の成長期待もあってVやMAなどのグロース株は株価が成長しています。
割安株に投資して株価上昇を狙うバリュー株なども、銘柄選定が適切であったり、市場トレンドに恵まれた時は極めて高いリターンを創出します。
数年で株価が2倍・3倍、10年で10倍という成長ですら可能になるケースもあります。
しかし、過去にITバブルやリーマンショックの時にそうだったように、高い成長期待から割高になりやすいグロース株は、市場期待がひとたび崩壊すると徹底的に売り込まれます。普通に株価が10分の1とかになる可能性すらあります。
バリュー株も結局市場から注目されず、万年割安株で放置されるということも普通にあります。
・当たった時の利益は大きいが、大損するリスクもあるグロース株
・当たった時の利益は大きいが、延々と待ち続けて終わる可能性もあるバリュー株
これらの投資手法は、配当再投資やインデックス投資に比べて青写真(Blue print)が描きにくいと言えるでしょう。
もしグロース株、バリュー株投資をベースにBlue Printを考えたい場合は、期待リターンをコンサバに読み、リスクも加味した試算が求められると思います。
だからと言って、グロース株投資、バリュー株投資が悪いという訳ではありません。
より不確実なものに投資をするリスクを取る分、高いリターンを求める、という極めて健全なロジックによる投資手法です。
まとめ
良く言われる「絵に描いた餅」という表現ですが、Blue PrintはあくまでBlue Printです。
日比谷タクミも、将来がその通りになるとは全く思っていません。特に株式などの金融商品に対する投資においては、その将来は全く約束されていません。
しかし、Blue Printを持って物事に臨んだ方が目標が明確になって、よりシャープなアクションプランを取れるのは確かです。
そして何より、希望が持てます。
また前述のとおり、日比谷タクミはBlue Printが描きやすい、より確実な資産形成を望んでいますので、毎回自動で利益を確定させてから再投資していく配当再投資の投資手法を好んでいます。
しかし、ここは人によって好みが分かれて全く問題ないと思います。
シミュレーションは現在の手元資産、想定利回り(想定リターン)、投資可能年数、給与収入・支出見込み額をどう読み込むかでも数字は変わります。
ぜひご自身でも実施してみて頂ければと思います。
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