日比谷タクミ 令和を生きるサラリーマンの資産形成

日比タクです。アセット分散×配当再投資による王道インカム投資を行っています。会社員として堅実な資産形成を目指される方に向けて投資・資産管理の情報を発信しています。

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【借金は最優先で返済すべきか?】財務レバレッジの視点から考える

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こんにちは、日比谷タクミです。

みなさんは、借金についてポジティブなイメージを持っていますか、それともネガティブなイメージを持っていますか?

普通は借金というとネガティブなイメージを持つはずですが、今回はマネーリテラシーの視点から、借金と、その返済の考え方について取り上げます。

この記事はこんな方におすすめ
・借金の概念を知りたい
・現在の借金、借り入れを返済すべきかどうか迷っている
・良い借金、悪い借金の定義について理解したい
・レバレッジという言葉の考え方について具体的に知りたい

借金の定義

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そもそも借金とは何でしょうか?改めて見てみましょう。

 

借金とは、お金(金銭)を借りることである。また、借りたお金のことも指す。

会計・経理用語では借金のことを借入金と言い、負債という勘定科目に入れる。法律的な用語で言うと、借金は債務の一種の金銭債務である。

※Wikipediaより抜粋

 

ここで大切なのは、借金(借入金)とはB/S、貸借対照表で言うと「負債」であることです。金銭消費貸借契約や公正証書などで確定した債務は返済義務があります。

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また、通常、借金には利息(支払利息)が発生し、元本と合わせて貸主に期限を定めて支払いを行う必要があります。

 

財務レバレッジの概念

ここからは借金を法人と個人で切り分けて考えてみましょう。

法人の借金

まず、法人の借金(有利子負債)と言えば、通常は事業性の融資借り入れを指します。資金需要、用途目的、返済計画に応じて借り入れ金額を申し入れ、必要に応じて担保や保証を指し入れ、銀行が融資審査を行います。

銀行は基本的に、財務が健全な企業の成長投資に融資をしたいと思っています。財務基盤があれば万が一の時でも債務保全が容易ですさ、もし融資金による投資により、事業が成長すれば、さらなる取引拡大も期待できます。

 

借り手である企業は、事業の安定化、成長投資に足りない自己資金を埋めるため、借り入れを行うのです。

 

無借金経営は良いこと?

無借金というのは確かに財務が健全な証ではありますが、法人の場合においては

無借金経営が必ずしも良い訳ではありません。

もちろん借入金が無いことで倒産リスクは低くなります。また、支払利息などP/Lにヒットする余計な費用負担がないため、財務の安全性のためには良いことです。

 

しかし、株主サイドから見るとその限りではありません。

 

投資先企業が安全性ばかりを優先して、純資産の中に内部留保を溜め込んでいれば「配当を出せ!」となります。

もし配当を出さないのであれば、内部留保を使ったり、借り入れをしたりして新たな投資から、「株式価値を上げろ!」となります。

 

つまり、

無借金経営は安全性を語る上では良いのですが、成長性を語るには必ずしもよろしくない

ということです。

 

法人は借金を上手く活用して成長をすることも求められており、これを財務レバレッジと言います。

財務レバレッジとは、銀行借入や社債発行などを梃子(レバレッジ)として使い、自己資本を梃子にどれだけ負債を活用しているかを示す指標。 自己資本比率の逆数。

※GLOBIS経営大学院

日本の超大手で揺るぎない財務基盤を持っている会社でも、財務レバレッジをかけて経営を行っています(トヨタ自動車でも2018年3月期の財務レバレッジは2.75倍です。

 

財務レバレッジは、重要な財務指標の一つです。

 

もちろん負債額が大きくなりすぎたり、利率が高すぎる融資を受けたりすれば支払利息が財務圧迫をしますのでそれは良くないですが、会社にとって借金は活用するものなので、必ずしても悪いものではありません。

 

個人借金の返済優先度は金利次第

逆に個人の場合はどうでしょうか。

個人の方に身近な借金というと、以下のようなものが該当します。

①奨学金、教育ローン
②住宅ローン、自動車ローン
③リボ払い、分割払い
④カードローン、キャッシング

 

個人のこれらの負債はどういう負債かというと、基本的には①、②は必要に応じて活用する借金で、③、④は本質的には「してはいけない借金」「今すぐ返さないといけない借金」と言えます。

 

1つずつ整理していきましょう。

必要に応じて活用する借金

①奨学金、教育ローン

奨学金は必要な人には必要なものですし、学費のために必要であれば積極的に活用すべき借金です。学生自宅の教育投資は人生で最もROIが高い投資の1つであり、レバレッジとなります。

よく奨学金の繰り上げ返済を行うべきかどうか議論になりますが、基本的に無利息か、金利が極めて低いため、慌てて繰り上げ返済も行う必要はありません。

教育ローンも必要に応じて使うべきですが、金利はしっかりと見ておいた方が良いでしょう。

 

②住宅ローン、自動車ローン

ま住宅ローン、自動車ローンなども、本当に生活や子供のために必要な方には、背に腹は変えられない借金と言えます。

自動車は、本来はちゃんとお金貯めてから買うべきですが、手持ち資金がなく、かつ地方部に住んでいてどうしても足が必要ということであれば、仕方ないかも知れません。金利次第では早期に返済することも考えるべきでしょう。

住宅ローンは変動金利のリスクを取れるなら1%以下という超低金利なので、繰り上げ返済する必要は基本的にありません。

住宅購入にまつわる話は、ローン負債もありますが、住宅購入に対してかかるランニングコスト全体の問題から、購入自体をちゃんとと考えて行うべきだと思います。

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してはいけない借金

③リボ払い、分割払い

そもそもリボ払い、分割払いで買い物をしてはいけません。買いたいものはきちんとお金を貯めてから買うべきです。

④カードローン、キャッシング

ハッキリ言ってお金を借りないと生活が回らないというのは、収入と支出のバランスが取れていなく家計が破綻に近づいている状態と言えます。

 

③、④については非常に高金利です。リボ払い、分割払いだと15%程度の金利手数料を取られますし、アコム、プロミス、アイフルなどの消費者金融は上限金利が年18.0%、銀行系のカードローンが代替14%~17%の上限金利となっています。

 

もし高金利な借金をしてしまっているならば、最優先で返済して家計を立て直すべきです。 

 

レバレッジが効く個人借り入れ

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基本的に日比谷タクミは、

「借り入れによってB/Sに負債を計上するのは避けるべき」

という意見ではありますが、1つだけ例外があります。

それは、

「個人で財務レバレッジを活用するための借り入れ」

です。

例えば、不動産投資でのアパートローンなどが該当します。個人の信用や土地建物を担保に投資用資金を融資してもらい、自己資金の5倍や10倍の資産規模の投資が可能です。

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利回りは自己資金のみからでなく、融資金額を加えた投資総額から得られますので、自身の自己資本収益率を超えた可能です。上記の例では本来自己資金からの収益は100万円のみですが、借入を利用することで支払利息は発生しますが、ネット収益が増えます。

もちろん借り入れ=負債なのでリスクは負うことになりますが、もし適切なネット利回りが取れるなら、この財務レバレッジ効果によりネット収益を増やすことが出来るのが、不動産投資のメリットの1つです。

(※財務レバレッジの概念の説明のため、不動産投資の場合の諸経費などは考慮していません。)

 

実は株式や為替でも借り入れによるレバレッジを使うことは可能ですが、信用取引という非常にハイリスクハイリターンな投資になります。値動きが相対的に小さい不動産とは異なりますので、まず投資初心者は避けた方が良いでしょう。

 

まとめ

「お金を借りる」というと何となく抵抗感を覚えてしまう方もいると思いますが、財務レバレッジの概念を理解しておくと、良い借金と悪い借金を簡単に整理できるようになってきます。

シンプルにまとめると、

・消費のための借金はしてはいけない
・繰り上げ返済などが必要かどうかは金利による
・投資のための借金は、必ずしも悪い借金ではない。
ケースに応じて活用を検討すべき

となります。

 

ちなみに日比谷タクミはこれまでの人生で負債を負ったことはありません。今も完全無借金経営ですが、将来的に現物不動産への投資妙味が増した時は、財務レバレッジを得るために借り入れをするかもしれません。

 

決して心理的に「借金がイヤ」という訳ではなく、金利負担は資産形成を遠ざけるので、健全な投資のレバレッジ目的以外での借金はできるだけ避けるべきだとは思ってます。

 

 

以上、今回も最後までお読み頂きありがとうございましたm(_ _)m 

 

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