インカム投資家のための株価暴落対策の考え方
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こんにちは、日比谷タクミです。
今日は市場の暴落についてお話をしたいと思います。
「いつ暴落は来るのか?」
「インカム投資家は暴落にどう対応すればいいか?」
みんなが気になっていることだと思いますので、日比谷タクミの考えをお伝えしたいと思います。
結論
まず結論から述べます。
「近い将来に暴落が来る!と思うけど、しばらく来ないかも知れない」
どっちやねん!
と思わず突っ込みを入れたくなるかも知れませんが、日比谷タクミも将来のことは正直これ以上のことは言えません。
暴落はいつか来るであろう、と述べる背景として、
先進国の景気減速兆候
米国債の逆イールドカーブ発生
米中貿易摩擦による中国経済の減速。中国の景気対策でさらに過剰債務の状態に
ドイツ銀行問題など爆弾
など、様々な要因を述べることができます。
▼米国債逆イールド発生
リーマンショック以降初の逆イールド発生。0を下回ったタイミングが逆イールドで、灰色は景気後退曲面。
過去、逆イールド発生後1~2年のタイムラグを置き、景気後退に陥っている。
※米国10年債利回りと3ヶ月物の利回りの差
https://fred.stlouisfed.org/series/T10Y3M
▼日本の景気動向指数CI
日本の景気動向指数CIは通常の景気後退の場合、先行指数→一致指数→遅行指数の順番で下落していきます。直近のCIを見ると、先行指数→一致指数の順で落ちてきており、通常の景気失速と同じ動きがみられます。景気は減速していると見るのが自然です。
※内閣府CI値公表結果
▼ドイツ銀行の株価
7500兆円と言われているデリバティブ(CDS)問題が解消せず、かつ訴訟問題も抱えており、株価は上場来安値となり長期低迷。破綻がきっかけになり世界経済がクラッシュする可能性もあります。
▼中国製造業pmi
製造業pmiは下がり続けてきましたが、昨年末からの景気対策効果が出てきており3月末は予想を上回る。しかし景気対策は長く効果が継続しない。
▼中国の過剰債務残高の問題
中国の政府と民間が抱える過剰債務。
※内閣府 世界における民間債務の現状より抜粋
米国経済はまだまだ好調ですが、中国、日本、欧州は減速しています。そろそろ市場の下落が始まるというサインが至る所で出ており、市場参加者の警戒が強まっています。
世界同時全面安。米国債逆イールド
— 日比谷タクミ [投資家×サラリーマン×起業家] (@Hibiyatakumi) 2019年3月23日
昨日REITを買い増しました。#米国株 #日本株 #欧州株 #ドル円 #逆イールド #昨日リートを買い増し pic.twitter.com/7cfxxev58I
中国の景気対策や、米国の利上げ見送りなどでしばらくは経済が持つ可能性もあります。そのため2019年はしばらく株高が続くかもしれません。
しかし、いつどんな引き金で市場がクラッシュするか分かりませんし、向こう数年内には実態経済の悪化局面入りする可能性が高い、というのが
「近い将来に暴落は来る!思うけど、しばらく来ないかも知れない」
という結論の背景です。
インカム投資家のジレンマ
暴落対策が取りづらいインカム投資家
暴落は資産形成のチャンスと言われます。
株価が暴落し、そして為替は円高になるというのが過去の傾向であり、一般的に言われていることです。
そのため、投資での資産形成の一大チャンスである暴落に備えるためには、
・キャッシュポジションを増やす
・日本円で持つ
が一つの答えになります。
一方で、キャッシュフロー重視のインカム投資家にとって、暴落への対策はかなり難しい判断になります。
キャピタル狙いの投資家は、
高い時に買う、安い時に売る
が基本なので、市場を見ながらポジションを整理して、日本円のキャッシュポジションを手厚くしながら暴落を待つ、ということができるかも知れません。
しかし、インカム投資家にとっては
ポジションを持っておくことが重要
なので、キャッシュポジションを持つことはインカムを産まない機会ロスとなります。生活防衛資金を除いて手持ち資金を全振りするのが資金効率最大化になります。
インカム投資家のほとんどは、
高配当個別株式
高配当株式ETF
高配当債券ETF
などに投資をしていると思われます。しかも、日本の株式、債券は利回りが低すぎるため、利回りの良いUSドル建て資産を保有している方も多いと思います。
株式は暴落時に売り込まれますが、暴落局面ではさらに円高が進むため、為替も含めると大きな含み損を抱える可能性があります。
しかし、いつ暴落が起きるかは誰にも分からないため、なかなか対策が難しいのです。
日比谷タクミの投資方針
戦略と保有アセットクラス
①先進国、新興国債券ETF
②先進国、新興国株式ETF
③米国個別株、日本個別株(高配当のみ)
④先進国REIT、国内REIT
⑤その他
日比谷タクミは、上記のようなアセットクラスでポートフォリオを組んでいます。
高配当によるインカム獲得と、インデックスへの積立投資によるキャピタルゲイン獲得の2つを組み合わせたハイブリッド戦略をとっています。
これは、インカム投資一辺倒だと、長期の市場成長によるキャピタルリターン獲得の機会をのがしてしまうからです。
また、ドルでの持ち分比率が高いですが、長期を全体としたバイアンドホールドが前提なので、為替リスクはあまり考慮に入れていません。
・ドル円は長期でボックス圏にあること
・日本円が長期で強くなる要素が無いこと
から一時的な超円高はあっても、一定期間で水準訂正がなされると考えられるため、売却しない限り長期での為替ロス発生リスクは低いと考えています。
ただ、持ち分はインカム目的のアセットが多いので、日比谷タクミもインカム投資家として暴落に備えなければいけない人に入ります。
戦略は長期でやり遂げるもの
投資戦略は長期でやり遂げるからこそ、戦略として機能します。
暴落が起こりそうだからといって投資戦略を変えてしまうのでは元も子もありません。いつ暴落が来るか分からない以上、焦ってポジションを整理したりするのは拙速な対応だと思います。
日比谷タクミは受け身の取りづらい株式インデックス投資の比率を多少落とすなど、アロケーションを調整したりすることはあると思いますが、投資の基本戦略は変えないつもりです。
ドローダウンはどんな時でも起こりえますが、その後市場は戻りますし、投資する市場さえ間違えなければ長期では成長していきます。
具体的な暴落対策とは?
キャッシュポジションを極力持たないということを前提とするインカム投資家が取れる暴落対策は限られます。
日比谷タクミは以下の2つと考えています。
1、株式だけでなく、暴落のクッションとなる債券など別アセットを保有し、分散しておくこと
株式など特定のアセットクラスに集中するのではなく、きちんと分散をしておくことがまずは基本となります。
アセットクラス、そして地域などを分散させておけばだいぶ暴落時のドローダウンを吸収することができます。実際に日比谷タクミの資産は12月のパウエルショックでS&P500や日経が20%以上下落する中、8.5%程度のドローダウンで済みました。
暴落時に最悪な対応は、30%とか、40%とかのあまりにも大きなドローダウンに絶望して投げ売りをしてしまうことです。
バイアンドホールドと決めていても、毎日資産が数万、数十万円と減っていく精神的ストレスがかなり大きなものです。
自分自身を過信せず、まずは精神的ダメージを極力抑えるために、しっかり分散をしておくといいと思います。
また、暴落時に債券も価格は下落しますが、株式よりもドローダウンは小さく、比較的値戻りも早いです。債券を売却し、底値の株式やハイイールド債などへの投資資金に回す、ということも可能です。
2、暴落時に買い入れが行なえる収入源(本業・配当・副業)を確保しておくこと
暴落時は底値がどこになるのか分かりません。ラッキーに底値が拾える保証などどこにもありません。つまり、キャッシュポジションを持っていても
暴落時に一括投資した結果、さらに暴落して大きな含み損を抱えてしまう、というケースも十分にあり得ます。
そうなると、ドルコスト平均法が1つの解決策になります。その時に毎月継続的に買い入れていけるように安定した潤沢なキャッシュインがあると強く、継続して安値で買い入れを続けることで、市場の回復曲面でリターンを押し上げることができます。
まずは安定した給与収入、さらに配当収入があり、そして副業での収入などがあればさらに良いでしょう。
まとめ
暴落はみんなが安心している時にやって来るものです。
現在の市場環境だと、いつ暴落がやってきてもおかしくないとは思いますが、みんなが警戒しているときにはやってこないというものでもあります。
とにかく、過去の歴史に学び、投資のリターンだけでなく、リスクをしっかり考えて、投資戦略を考えること、あらかじめ方針を決めておくことだと思います。
野球はピッチャーがほぼ全てだと言われます。
打線は水物と言われますが、安定している投手陣がいれば失点を押さえることができ、簡単には負けないからです。
それと一緒で、
投資はまずはディフェンスを考え、そしてオフェンスを考える
というのが基本となるスタンスだと思います。
以上、日比谷タクミでした。今回も最後までお読み頂きありがとうございましたm(_ _)m
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