日比谷タクミ 令和を生きるサラリーマンの資産形成

日比タクです。アセット分散×配当再投資による王道インカム投資を行っています。会社員として堅実な資産形成を目指される方に向けて投資・資産管理の情報を発信しています。

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市場暴落を想定した、配当重視の投資家の5つの動き方

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こんにちは、配当再投資と長期分散で資産形成を目指す日比谷タクミです。

トランプ大統領が側近の反対を押しのけ、3000億ドル相当の中国からの輸入品に対して10%の追加関税を発動することを発表。

中国側も対抗措置を行い、国有企業に対して米国産の農産物の輸入停止を要請するなど、対決姿勢が強まっています。

市場はその影響を受けて暴落しています。

今回は、市場暴落を想定して、配当重視の投資家がどう動くべきなのかについて考えていきたいと思います。

トランプ劇場による暴落相場

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NYダウ767ドル安の暴落相場

※8/5 S&P500のヒートマップ。ほぼ全ての銘柄で大幅下落

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底堅い経済を背景に、依然として強気なトランプ大統領ですが、株式市場はトランプの関税発言によって大暴落と大暴騰を繰り返しています。

8/5のNY市場は全面安。しかも767ドルと大幅な下落となりました。ディフェンシブな消費財以外は、ハイテクを中心に大きく売られています。

 

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株式に加えて大きな円高も進んでおり、ドル円は105円台に突入しました。先週まで109円台にタッチしていたので、超急激な円高と言えます。

市場全部が売られる時に備えて

さて、このように個別銘柄要因に関係なく、市場全体が大きく売られる時、配当を目的とする投資を行っている個人投資家は大幅な下落局面でどのような行動を取ればよいのでしょうか?

配当キャッシュフロー重視の投資を行う限り、ポートフォリオの株式比率が高くなるのはある意味必然だと思います。

しかし、個別株は暴落相場ではとにかく売られます。

資産額は大きく目減りをする訳ですが、

・そういった相場が起きることを想定して
・もしくは暴落相場のその後に備えて

インカム投資家が日頃からとっておくべき行動、また暴落時に取るべき行動についてまとめてみます。

市場暴落を想定した、配当重視の投資家の5つの動き方

①アセット分散、銘柄分散を行っておく

株式、債券、REITなどアセットクラスをまたいだ分散投資を予め行うことが出来ていれば、アセットごとに動きが異なるので機動的な戦略的出動が可能になります。

例えば、株式が乱高下を繰り返すマーケットにおいても債券の値動きは安定していますし、一定の範囲で株式とは相関の弱い動きをします。

8/5もS&P500が2.98%下げる中、BNDは0.43%上昇しました。

このように異なる値動きをするアセットは、

・ポートフォリオの値動きを抑えること
・売却して株価を買い増すためのリバランス資産

として活用しても問題ありません。

※過去3カ月 BND(緑)とVOO(青)のトータルリターン

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配当重視のインカム投資家は、手元の資金を市場リスクに長期でさらす代わりに、安定的な配当を受け取り続けることを目的としています。

つまり、遊ばせておくお金になってしまうキャッシュポジションを持つのは効率が悪い訳です。

しかし、キャッシュポジションを保有する目的が暴落時のクッションであり、買い増し用資金なのだとしたら、

債券でも一定の範囲で近い役割が担えます。

キャッシュでなく債券を保有していることで、配当・分配金も入ってきます。

これはREITも一緒です。以下のアセットクラス別の相関係数を見ると、先進国株式とJ-REITの相関はわずか0.28です。

高配当なREITを保有しつつ、株式が暴落した時はREITを売って株式に入れる、という手段を取ることも出来ます。

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インカム投資家が、キャッシュでなく債券を持つべき理由、資産分散として債券だけでなくREITなどにも分散を広げる理由はそこにあります。

②財務が強く、営業キャッシュフローが安定している銘柄を買っておく

・財務基盤が安定している
・安定的な営業キャッシュフローが出ている
・高い営業キャッシュフローマージン

といった企業でも、相場の暴落には巻き込まれます。

資金というのは、個別株のファンダメンタルズではなく、資産クラス単位で移動し、セクター単位で売買判断されるからです。

しかし、そういった銘柄は、暴落からいち早く株価下落から回復します。株価から逃避してた資金が戻ってきた時に一番最初に買われるからです。

面白みは無くとも、財務が良い銘柄をきちんと選定しておくことは大切ですね。

▼アセットアロケーションの考え方について整理しています

③配当利回りが高く、連続増配・累進配当している銘柄を買っておく

仮に暴落をきっかけとして、株価が中長期の下落サイクルに入った場合、安定した配当を払い出すアセットを沢山保有している投資家は大きなアドバンテージを得ます。

無配、もしくは低配当のグロース株、バリュー株は株価成長曲面では強く、銘柄選定が上手くいけば大きく資産を伸ばすことができます。

しかし、株価下落・停滞曲面ではかなりその弱さを明確に露呈するという一面も持っています。

どんな方も、無配銘柄を市況が悪い時にホールドするのはかなり精神的にも厳しいでしょう。

一方で、配当キャッシュフローが継続的に発生していれば、配当再投資により株価が安い時に継続的に株数・口数を増やしていくことが可能になります。

株価が安い時には配当利回りも高まりますので、市場が回復した頃には株数・口数を増やし、配当利回りが高まった高配当ポートフォリオが、高い威力を発揮します。

④ドルが安くなったら継続的にドル転する

ドル円というのは結構値が動きますので、ドルで資産を持っていると為替の大きな変動を受けます。

しかし、経済成長余地や物価上昇率を考慮すると、長期でドル円レートが円高のまま固定化されるということは考えづらいと言えます。

実際にここ20年のドル円レートを見ると、長期でレートはボックス圏で動いています。

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円高局面で継続的なドル転をしていけば、ドルの平均取得単価はどんどん下がっていきます。

資産が大きくなってくると1円の円高で多く資産は目減りします。

しかし、ボックス圏の中での上下はあるものの、継続的に円高局面でドル転をしていけば長期的には報われる、もしくは定期的な円転チャンスがあると考えるのが自然でしょう。

あまり為替にはビクビクせずに、円高はチャンスと捉えて踏み込んでいくべきかと思います。

しかし一方で、ドル暴落時にドル転をするためには日本円を持っている必要があります。そのためには一定の日本円でのキャッシュポジションや、米国株などと値動きの相関が低いJ-REITなどの資産を持っていると機動力が増すでしょう。

▼為替に関する考え方を書いています。

⑤暴落くんと上手く付き合う心構えを持つ

過去のチャートを見れば、市場の暴落というのは常に発生しています。大きな暴落では、リーマンショックでS&P500は50%以上、2016年のチャイナショック、昨年12月のパウエルショックでも大きくマーケットは下落し、S&P500は20%以上下落しました。

こうした暴落はいつでもやってくるのです。大切なのは、

"暴落くん"という、ちょっと癖のある奴と上手くお友達になること

です。

暴落くんは悲観を運びますが、同時に大きなチャンスも運んできます。

そういう暴落君の暴れん坊ぶりも、"個性"と受け取って仲良くなり、上手く付き合っていけば、長い期間仲良く連れ添える関係性になっていく可能性があります。

まとめ

まとめると、直近の市場は大荒れですが、こういう大荒れの市場に対して、

・予め暴落が来ることを想定した備えをしておくこと
・暴落と上手く付き合うこと

の2つが重要だと思います。

前者も後者もすぐに出来る準備ではないかも知れませんし、一定の経験が必要になるものでもあります。

しかし、市場に継続的に参加し、何度か暴落を経験すればおのずと暴落に対してきちんと備えることの大切さが見えてくるのではないか考えています。

 

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