「賢い株主優待投資の考え方」を、優待投資をオススメしない投資家が解説してみる
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こんにちは、日比谷タクミです。
株主優待が引き続き活況で、3月末の権利確定時にも駆け込みで投資された方が多かったのではないでしょうか。
大前提として、日比谷タクミは株主優待投資はオススメしていません。ただ、現物主義の日本人に人気の株主優待ですし、株主優待のお得な使い方が無い訳ではありません。
今回は、おススメしない立場だからこそ厳しく見た上で、
賢い株主優待投資の考え方
を解説したいと思います。
株主優待投資のデメリット
一時、優待生活で有名な桐谷さんが面白かったので、試しで株主優待銘柄を複数を持ってみました。遊び感覚で一旦お金をいれ、もらった優待券も使ってみました。
確かにちょっとしたお得感は感じました。居酒屋に飲みに行っても優待券を使って半額になるのは良いことです。
しかし、よくよく考えてみた結果、
・投資効率が悪い
・自身の投資戦略と合わない
ということき気づきました。
まずはそのような気づきから、株主優待投資のデメリットについて解説します。
優待利回りが高い銘柄は、配当を出さない(出せない)
株主優待を行っている会社の多くが、業績が低調である点が指摘できます。そのため株価も低調になる傾向が強く、出口戦略が描きづらくなります。
そもそも企業が株主優待を出すのは、
・配当を十分に出せない
・株主優待を使って業績を上げたい
のいずれかが理由であるケースが多いです。
安定した業績の中で十分な配当を出していて、さらに優待も出している一部の例外的な企業(例えばJTやオリックスなど)を除き、いずれかに当てはまるのではないでしょうか。
そもそも、株主優待を狙った投資において値上がりを期待している人は多くないと思います。
しかし、業績に不安を抱える企業に優待目当てで投資し、優待の価値を感じなくなったときに含み損を抱えてしまっていると身動きが取れません。配当で積みあがった利益がある訳でもないので、売却に踏み切りにくくなります。
優待改悪で株価暴落のリスク
業績悪化や経営方針の変化により株式優待が改悪された時の影響は甚大です。優待目当て購入していた株主が一斉に売るため、株価は暴落します。
優待改悪+含み損
というダブルパンチを食らうことになりますので、十分な注意が必要です。実際に日比谷タクミもこれを食らいまして、塩漬けになった銘柄が存在します。
▼関連記事 暴落した三光マーケティングフーズが塩漬け状態です。
配当再投資ができない
株主優待を目的とすると、配当を現金でもらえないので配当再投資ができません。
投資の複利効果を活かせない
ということが、株主優待投資の大きなデメリットの1つです。
クオカードがもらえる銘柄や、レストランの食事券、割引券などがもらえる銘柄も人気です。しかし、利用用途が狭い金券をもらうくらいなら、モノを買うことも、再投資することも選べる現金配当が出る銘柄を保有した方がまだいいのではないか、と思います。
賢い株主優待投資の考え方
ここまで少し否定的なことを書きましたが、株主優待投資にはもちろん良さもあります。
自分の好きな企業を応援している感覚を持てる喜びもありますし、日々の生活の中で身近なお得感も感じることが出来るでしょう。
とはいえ、投資家としては賢く立ち回りたいので、日比谷タクミの目線から 大切な点をお伝えさせて頂きます。
利回りを気にしすぎない
株主優待といっても銘柄によって様々です。ほとんどの銘柄が、最低単元株で購入するのが一番優待利回りが高くなります。優待投資家は、好みの優待株式を100株ずつ保有していることが多いと思います。
その中で、優待利回りが10%を超えるものもあれば、人気のクオカードはもらえるけど、優待利回りは1%程度という銘柄もあります。
しかし、
利回りを重視しすぎると本質を見失います。
利回りが高いからと保有して金券や食事券をもらっても、本当に必要でなければ、結局使うチャンスがなく金券ショップで売却したり、失効してしまうこともあるでしょう。届いた優待商品も家に積まれているだけ、という状態になりかねません。
利回りではなく、本当に自分にとって必要で、心から喜べる優待銘柄だけを検討すべきです。
固定費を下げる優待を選ぶ
巷ではレストラン系の株主優待が人気です。食事券は、外食費という変動費を削減する効果を持ちますので、当然と言えば当然です。
しかし、良く考えたいところは、そもそも外食自体が生活に必須のイベントではありません。
わざわざ外食というイベントを作って出費をして、優待券や割引券でその出費の一部補っていることになります。もちろん定期的に外食はするでしょうが、失効期限のある食事券があるがために行く場所が限定され、楽しい外食の時間を過ごす自由度が狭まります。
日比谷タクミは、すかいらーく、SFPホールディングス、ワタミなどのレストラン系の銘柄を保有してから間もなく手放しました。これが理由の1つです。
▼関連記事 日比谷タクミがレストラン系銘柄を手放した理由です
それよりも、固定費を直接下げることができる優待を活用する方が賢い使い方です。
例えばヤマダ電機の株主優待。100株、たった5万円強の投資で年間3,000円分の割引券が貰えます(さらに配当も出ます)。ヤマダ電機で電気製品、日用品、薬などの購入の割引に使えますので、固定費削減に役立ちます。
ユナイテッドスーパーマーケットの優待などもこれに該当します。マルエツ、カスミ、マックスバリュ関東などで使えるお買い物券が年間6000円分も貰えて、さらに配当も出ます。
その中でも最も優れた固定費削減効果を期待できるのは、イオンの株主優待でしょう。
イオンオーナーズカードは100株以上保有していればもらえる株主優待カードで、半年で上限100万円までの買い物においては常に買い物から3-7%がキャッシュバックされます。
イオン系列のスーパーマーケットをいつも利用する方であれば、とてもお得でしょう。
100株所有 :100万円利用×3%=3万円キャッシュバック
500株所有 :100万円利用×4%=4万円キャッシュバック
1,000株所有:100万円利用×5%=5万円キャッシュバック
3,000株所有:100万円利用×7%=7万円キャッシュバック
となります。
100株保有のみでも、年間200万を対象のイオンで使えばキャッシュバックは6万円。現在の株価が2000円近辺ですので、利回りは衝撃の30%(!)になります。
ただ、イオンで年間200万を使うのはさすがに現実的ではないでしょう。キャッシュバックをもらうために無駄使いをしても仕方がありません。
月5万円程度の食費を全てイオンでカバーし、年間60万円利用して2万円のキャッシュバック、優待利回り実質10%というのが限界ではないかと思います。
(イオンが家の近くにないので日比谷タクミには投資をする意味はありませんが・・・)
まとめ
引き続き、日比谷タクミは配当再投資をベースとした戦略が合理的だと思っていますので、株主優待投資は今後も行うつもりはありません
。
しかし、
・買いたいものが自由に買えること
・生活固定費が効果的に削れること
この2つが優待投資を通して実現できるなら、株主優待も十分メリットがあるのではないかと思っています。
※本サイトでは投資に対する考え方を述べており、個別銘柄の投資推奨はしておりません。
以上、日比谷タクミでした。今回も最後までお読み頂きありがとうございましたm(_ _)m
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